社会人2年目から新規就農、「毎日がワクワクする農業」を目指す若手農家にインタビュー!

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t.p.C farm(茨城県つくば市)堀内 虹弥さん

出身:千葉県

年齢:25歳(取材当時)

栽培作物:季節野菜(多い時期は31品目)

経歴:22歳で農業系大学を卒業後、八百屋に就職。23歳のときに千葉県柏市にて副業で農業をスタート。新卒2年目(24歳)で八百屋を退職、茨城県つくば市を本拠地に農家を本業へ。

堀内さんが農家をはじめるまで

ーーーどんなことがきっかけで農業への関心を持ちましたか?

高校時代の経験がきっかけです。新潟の祖母(農家)の家に行ったときには自家製の食材が食卓に並んでいたので ”作る人の顔” が分かっていましたが、千葉の家に帰った時にはそれがわからなくなってしまうことに気づきました。それで「食で日本を伝えていければ」と思い農業系の大学に進学しました。

ーーーなぜ社会人2年目という若さで就農を決意しましたか?

就職した八百屋で働くうちに、生産から販売まで自身が一貫してこだわりを持ってやっていくことを人生の糧にしたいと思いました。それで「いずれやるなら早くやりたい!」と思って、研修せずに副業として農業をスタートしました。

ーーーどのような過程で就農しましたか?

畑については市役所の方に耕作放棄地を紹介してもらい、再生から始めました。現在は茨城県と千葉県に畑があります。農機具などは先輩農家の方からお借りしていました。栽培方法については全くの未経験だったので先輩農家さんに相談したり、ウェブやYouTubeで調べたりして、今も試行錯誤しながら取り組んでいます。

いまのt.p.C farmについて

ーーーー現在の販路について教えてください

産直アウルの他だと、オーガニックマルシェに出店したり、ヨガスタジオや酵素風呂、天然酵母ベーグル店などで販売しています。また、全体の二割ほどですが、スーパーにも出しています。

ーーー販路の開拓ではどのようなことを心がけましたか?

農薬・化学肥料不使用にこだわって栽培しているので、それが伝わる・求められている場所を重視しました。健康意識の高い人が集まりやすい場所ではオーガニックや生産ストーリーに関心を持って野菜を買ってくれる方が多いです。

ーーーこだわりを持っていた分の苦労もあったのではないでしょうか?

虫食いや霜などが思っていたよりひどかったです。土の生育も思い通りにはいかないですね。あと、スーパーだと自分の想いやこだわりを伝えづらくて、しなしなになって売れ残っているのを見ると心が痛かったです。

これからのt.p.C farmについて

ーーー今後の取り組みを教えてください

酵素風呂の廃棄おがくずを肥料にした「酵素野菜」をブランド化したので、マルシェの知名度を上げ活動を周知させるため、レストランやスーパーに卸せるよう営業活動を増やしていきたいと思います。また、放置竹林の竹を炭にして土壌改良に使っているので、酵素おがくずと合わせて、効果を検証していきたいと考えています。

ーーー将来的に目指していることはありますか?

「生産作物」「売り先」「拠点地域」にこだわらない ”毎日がワクワクする農業” を目指して、この活動や考えに共感する仲間が増えることを期待しています。農業を「誰に話しても魅力的だと思われるような産業」にして、やりたい人が増えていくよう活動を続けていければと思っています!