~加工との違いを正しく理解しよう~
ギフト需要や通年販売を意識して、
冷凍・乾燥などを取り入れる生産者さんが増えています。
しかし、すべてが「加工」となるわけではありません。
食品衛生法では、
農業・水産業における“採取業”は営業に含まれないと定められています。
つまり――
✅ 採取業の範囲内であれば
・営業許可は不要
・営業届出も不要
・HACCP義務の対象外
となります。
今回は、どこまでが「採取業」なのか?生産者さんが気を付けるポイントを整理しました。
🌾 採取業とは?
食品衛生法では、
農業及び水産業における食品の採取業は営業に含まれない
と規定されています
つまり、
・自分で生産したものを
・出荷調整の範囲で扱い
・未加工で販売する行為
は「採取業」として扱われます。
✅ 採取業か?営業許可が必要か?早見一覧
通知で整理されている主な例は以下の通りです。
🌱 農産物の場合
| 行為内容 | 採取業(許可不要) | 営業(許可対象) |
|---|---|---|
| 洗浄 | ○ | |
| 土落とし | ○ | |
| パック詰め(カットなし) | ○ | |
| 乾燥(出荷調整) | ○ | |
| 冷蔵・冷凍(形状変化なし) | ○ | |
| 皮むき | ○ | |
| 根切り・へた取り | ○ | |
| 2分割程度のカット | ○ | |
| スライス | ○ | |
| 千切り | ○ | |
| 調理しやすいサイズへのカット | ○ | |
| 味付け | ○ | |
| ジャム製造 | ○ | |
| 漬物製造 | ○ | |
| 干し芋製造 | ○ | |
| ジュース製造 | ○ |
例:根菜の場合
・2分割にしてカット → 採取業の範囲
・調理にそのまま使えるよう小さくカットする → 加工扱い(採取業外)
※消費の利便性のためのカットは採取業の範囲外とされています。
🐟 水産物の場合
| 行為内容 | 採取業(許可不要) | 営業(許可対象) |
|---|---|---|
| 活〆 | ○ | |
| 放血 | ○ | |
| 内臓除去 | ○ | |
| 冷蔵・冷凍 | ○ | |
| 天日干し(昆布等) | ○ | |
| 塩蔵(わかめ等) | ○ | |
| 海藻の釜茹で | ○ | |
| 切り身 | ○ | |
| 牡蠣のむき身 | ○ | |
| ゆでがに | ○ | |
| 釜揚げしらす | ○ |
⚠ 生産者が特に注意すべきポイント
①「出荷調整」か「消費の利便性」か
・出荷のための最低限の調整
→ 採取業
・食べやすくするための加工
→ 営業(許可対象)
② 形状が変わるかどうか
・洗う → OK
・皮むき → OK
・へた取り → OK
・スライス → NG
・千切り → NG
・味付け → NG
③ 自分で作ったものかどうか
✔ 自ら生産したものの簡易加工は採取業扱い
✔ 生産者団体が販売する場合は営業扱い
とされています。
❌ 採取業に含まれない主なもの
以下は営業許可が必要になる代表例です。
・ジャム製造
・ドレッシング製造
・漬物製造
・干し芋の製造
・切干大根の製造
・水煮パック
・製餅
・こんにゃく製品
・ジュース製造
👉 「製造」「調理」「味付け」「長期保存目的」は基本的に加工と考えましょう。
🧾 まとめ|採取業の範囲を正しく理解しよう
✔ 出荷調整の範囲なら採取業
✔ 消費者向けの加工は営業
✔ カットは基本的に加工扱い
✔ 「製造」とつくものはほぼ許可対象
加工に踏み込む際、不明点がある場合は必ず最寄りの保健所に確認しましょう。
※許可、申請の必要有無は保健所によって多少の差があります。
📌 生産者の皆さまへ
加工にチャレンジすることは
売上アップ・通年販売・ギフト需要拡大につながります。
しかし、
「知らなかった」では済まされないのが食品衛生法です。
まずは、
✔ 自分の行為が採取業の範囲か
✔ 営業許可が必要か
を確認することが第一歩です。
📞 不明点がある場合はお住まいの保健所へご確認ください。
※本記事は2024年時点の法令・通知情報をもとに作成しております。
内容については、記事作成時にアウル事務局にて保健所へ確認を行っておりますが、
最終的な判断は各自治体の保健所へご確認ください。
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